自宅(マイホーム)を賃貸に出したときの税金について、記事を書きたいと思います。
自宅、ですので基本的には個人の資産ということになる人が大半だと思います。よって、マイホームを賃貸に出して得られる不動産所得は、給与所得などと合算して、所得税を計算することになります。
今回私のケースをまとめるとこんなことが起きました。
- 海外駐在が決まり、日本の非居住者になった。
- 会社からもらう給与所得は海外でもらうことになり、日本の給与所得は0になった。
- 駐在期間中、自宅を賃貸に出したところ、入居者が付いて不動産所得をもらえることになった。
- この不動産所得は源泉徴収税がとられすぎており、最終的に還付申告をしたところ95%以上が返ってきた。
最後のオチの部分が今回一番言いたいことです。それではひとつずつ見ていきましょう。
駐在決定! 非居住者になりました!
会社から海外駐在の任を言い渡され、私は2016年4月に非居住者になりました。日本人は誰しもが居住者・非居住者のどちらかなのですが、日本の都道府県市町村に住民票を置かず、年間183日以上海外にいる人が非居住者ということになります。
日本の給与所得0、ここがポイントです。
そして私は海外の出向先から給与をもらい、海外で所得税を納めることになりました。これに伴って、日本の給与所得は2017年~2020年まで0円、となりました。
この給与所得の状態になっていることは後々大きなポイントになってくるので、ぜひ押さえておいてください。
非居住者がマイホームを賃貸に出すと源泉徴収税がとられる
さて、非居住者が自宅を賃貸に出すと20.42%の源泉徴収税がとられます。10万円の家賃をもらえる契約をしたとしたら、20,420円が差し引かれた、79,580円が貸主の口座に振り込まれるということになります。20.42%はなんと「賃料収入」にかかるのです。
この点もあとあとポイントになってきます。
注意!源泉徴収税が高すぎる!
さて、この源泉徴収税、高すぎませんか?なぜ高いのか、二つの理由に分けることができます。
高すぎる理由① 収入に税率をかけている
通常、税金を計算するときは所得に税率をかけるのが一般的です。所得とは収入から経費を差し引いたものです。
マイホームを賃貸に出した際、経費にできるものはこんな感じです。
- 住宅ローンの金利
- 損害保険料
- 大規模修繕積立金
- 管理組合に支払う管理費
- 賃貸の不動産業者に支払う管理費
- 固定資産税・都市計画税
- 減価償却費
また、不動産業者との打ち合わせのために使用した交通費や飲食費も経費化が可能です。ただ、誰しもが支払っている経費は上記のような感じでしょう。
こういったものを差し引かずに税率だけかけても金額は大きくなることは明らかですよね。
高すぎる理由② 税率がそもそも高すぎる
また、20.42%という源泉徴収税率がそもそも高すぎます。
所得が330-650万円ほどの人が20%の所得税率です。マンション一室、戸建て一棟貸しただけで、このような所得になるはずがありません。
多くの一般的な例で195万円未満の税率5%に収まることは間違いないでしょう。
確定申告の結果!とんでもない金額が返ってきた!
さて、このように計算した結果、私は5年間で260万円納めた税金のうち、250万円を実際に取り戻すことができました。
上述の理由①では触れていませんが、税金を計算するときに基礎控除といって全国民に認められている控除が38万円もあるので、これも見過ごせませんよね。
まとめ
今回はちょっとマニアックでしたが、効果絶大の所得税還付について記事を書かせていただきました。
- 非居住者であること
- 自宅を賃貸に貸していること
- 日本の給与所得が0になっていること
これを満たしている人であれば、誰もが該当する話かと思いますので、ぜひ頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。
これからも誰かの役に立つ情報発信をしていきたいと思っていますのでどうぞよろしくお願いします。
では、また!
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