私は今年新築建売アパートを買い、引き渡しを受けて足元表面利回り10.1%で運営しています。しかし満室になるまでに約1か月半いろいろなことがありました。
その中で感じた面白さと怖さについて、書いてみたいと思います。
新築アパートは新しいマーケットを作ること
アパートの建て替えを除いて、新築アパートは更地やもしくは、一戸建てが建っていた土地に新しくアパートを建てることになります。
つまり、それまでなかった賃貸物件をマーケットに供給することになります。
いままでファミリーが暮らしていた戸建てを取り壊して、単身8世帯が住むアパートを新築する、ということを思い浮かべていただけるとわかりやすいと思います。
それまでその土地に住む可能性のなかった人たちが、新たにその場所に住むことを想定したうえでアパートを建てるのです。
怖いですか?それとも面白いと思いますか?
入居者がつかなかったときに思ったこと
それはそれは怖かったです。こんなところにアパート建てても誰も住まないのではないか?と夜も眠れなくなる時もありました。
「だれでもいいから住んでほしい」
「フリーレントをつけるのがいいのか?」
「ADが足りていないんじゃないか?」
「家賃が高すぎるのではないか?」
などと弱気なことばかりを考えていました。
満室になって思うこと
売主である不動産業者が当初想定していた通りの入居者であっという間に満室になりました。私自身はかなりぶれていたので、結局落ち着くところに落ち着いて「そんなものなのか」と思いました。
また、フリーレントやADを増やす、家具家電をつける、インターネット無料にする、などさまざまな方法がありますが、結果として私はどれも試しませんでした。そして満室になりました。これはやらなくてよかったと心から思いました。
やらないことで、「やらなくても埋まる」ということがわかったので、これは貴重なテスト結果です。最近、最初から家具家電がついていたりインターネット無料がデフォルト化してたりで、「新築だから埋まったのか?」「その他オプションがついていたから埋まったのか?」わからない物件がたくさんあります。この辺を買主であるオーナーに任せてくれる物件を選んだほうが後々良いかと思います。
ひとつだけしている後悔
それは、「家賃をもっとあげられないか確認できなかったこと」です。
埋まらなかったときのことを考えればぜいたくな悩みですが、最も条件の良い新築の時にできるテストだったので、後悔はしています。
売主(不動産会社や建築会社)、賃貸仲介業者はまず、適正家賃以下くらいで出して満室にしてしまうことを勧めてきます。一度満室にしてしまい、退去した二周目から家賃を上げればいい、というのが常套句です。
確かに精神的にきついので一理あるのですが、これでは貴重な適正家賃、最高家賃というデータは取れません。
家賃を高くすることは、インカムゲインを増やすことはもちろん、利回りが上がるので売却時の物件の値付けにも良い影響があります。
あなたのアパートの家賃のことを一番に考えるのはあなたですので、マーケットに問いかけるように高値で出してみることを強くお勧めします。
まとめ
客付が終わって思うことは楽しかったですが、客付中は正気ではなかったように思います。自主管理で客付をして、家賃やその他条件を考えたことはこれからの大家人生に大きなプラスになると思います。
「新築アパートは全空アパート、かつ新規マーケットへの参入」であることをよく学んだ経験でした。
誰かの参考になれば幸いです。
わからないことや不明点は問い合わせページからご連絡をいただければなんでも回答しますので、ご連絡ください。
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