つい先日、持っていた物件を売却しました。最初自宅として購入し、その後賃貸に出していた物件です。今回の売却を通じて得た経験や知識を皆さんに共有したく、今回の記事を書きます。
- 今持っている物件を売却したいと思うけど、どこから手を付けたらよいかわからない。
- 合い見積もりを取ってみたけど、みんな価格がバラバラ、どれが本当の価格なの?
- 不動産業者からは専任媒介契約を勧められているけど、これってなんなの?
といったような方に向けて記事を書いていきたいと思います。最近都心の不動産価格が上昇し、物件の売買が増えているように思います。政府の金融緩和に伴って、銀行の住宅ローン金利が下がり買いやすい状況になっているのもこのような活発な売買を支えていると言えるでしょう。
こんな時だからこそ、適切な売却方法を知って実行していきたいですね。それでは早速始めていきましょう。
まず何をしたらいいの? A. 相場を知りましょう!
まず最初に自分の家が大体いくらくらいなのか調べてみましょう。SUUMOやAt Homeで自宅と同地域、同築年数くらいの物件をいくつか見てみれば、相場はわかります。もしマンションにお住まいの方であれば、同じマンションで売りに出している物件の情報は参考になりますよね。
相場を知らなければ、今後不動産業者と話をしていくうえで、不動産業者が言っている価格が妥当なのか否か判断ができません。まずは相場を知りましょう。
イエウールなどの合い見積もりサイトがお勧め
イエウールというサイトに登録して合い見積もりを手伝ってもらうのが合理的と思います。イエウールは不動産業者から手数料を取るため、売り主に金銭的な負担はありません。
物件の情報をサクサク入れていくだけで簡単に見積もりを依頼できます。
一点注意としては、不動産業者さんから問い合わせの電話連絡が来ることです。これは面倒ですが、必ず必要な行程なので耐えましょう。これを面倒くさいと言ってしまうと相場観もわからないまま安く買いたたかれてしまいます。
時々確認をするのがお勧め Money forward meに載せちゃうのもあり
売却はまだ先だけれど、相場観を知りたい人はMoney forward Me内にある不動産で、自分の家を登録すると売却評価額が出てきます。そして相場の変化に応じて情報が更新されるので、大変参考になります。是非とも活用してみましょう。
一般媒介契約を2-3社と結びましょう!
さて、相場が分かっていよいよ売却を具体的に進めたいですが、あなたが売却に優先することはこのどちらか、ではありませんか?
- できるだけ高く売りたい
- できるだけ早く売りたい
早く売ろうとすると値段はどうしても安くなりますし、高く売ろうとすると時間はかかります。この二つについて、自分がどちらを優先するのか、よく考えましょう。
そのうえで、不動産業者と売買契約を結ぶことになりますが、ここで一番大切なのは「一般媒介契約を結ぶこと」です。不動産業者との契約形態には2種類あり、一般媒介契約と専任媒介契約があります。
一般媒介契約は複数の業者と結ぶことができますので、比較をすることが可能です。この一般媒介契約を2-3社と契約するのが最も効率的に売れます。できれば大手と地元密着系の会社と両方契約できるのが一番いいです。それぞれ客層がかぶらないので、お客様候補を網羅することができるでしょう。
それに対して専任媒介契約は一社としか結ぶことができません。なお、その一社は媒介契約を結んで1週間以内にRAINSという不動産業者しか閲覧できないウェブサイトへ物件を登録することを義務付けられています。お客さんを見つけた不動産業者はその売り主と契約をしている不動産業者へ連絡をするのです。
囲い込みとは?
さて、ここで困った問題が発生します。悪い業者さんですと、RAINSを見て連絡をしてきた業者さんに「すみませーん、もう他で決まりそうでして」などと言って断ってしまうのです。なぜせっかくお客さんが見つかりそうなのに断ってしまうのでしょうか?
それは仲介手数料のためです。不動産の売買を仲介すると売り主から3%+6万円を上限として手数料がもらえますが、買い主からも3%+6万円を上限とした手数料がもらえるのです。つまり売り主から物件を預かって、自分で買主を見つけると最大6%+12万円の手数料がもらえるのです。
例えば5000万円の物件を取り扱うとしたら156万円が片方からもらえるのか、両方からもらえるのか、という違いになります。これはとてもおおきいですよね?だから業者さんは必死に売り主と買主両方自分で何とかしようとするのです。
これによって、悪い業者さんは買主を見つけてきた業者さんに嘘の情報を伝えてしまうのです。これを「囲い込み」と言います。
さらにひどいことに5000万円で売り主さんだけから156万円の手数料がもらえる案件よりも、3000万円で売主買主の両社から96万円ずつ合計192万円の手数料がもらえる案件のほうが不動産業者にとっては実入りが良くなります。これによって売主はせっかくのマイホームを安く売却させられてしまうこともあるのです。
専任媒介契約の営業トーク
こういった事実を知らずに悪い業者に進められて専任媒介契約をすすめられて契約してしまうのはよくあることです。
ただ、私はこれを知っていて一般媒介契約を希望したところ、業者から思わぬ切り返しがありました。「ルディさん、それですと不動産業者のやる気がでないので、売却が決まらないということになりますよ?我々は手数料商売ですので、成約に結びつかない案件かもしれないと手が出ません」と。これにはびっくりしました。
ある意味ではどストレートかつ正直なところではあるので、的は射ているのですが、これは筋違いです。じゃぁ他に頼みます、としてその場で電話を私は切りました。そして他の業者に連絡したところ、「頑張ります」とのことで問題なく一般媒介契約を結べました。
皆さんも恐れずに交渉しましょう。
まとめ
今回は、マイホーム売却をスムーズに、そしてできるだけ希望価格通りに進めるためにはどうしたらよいか、ということを書いてきました。
- 相場をまず調べて
- 一般媒介契約を2-3社と結ぶ
これだけです。これだけのことなのですが、複雑な不動産業界の事情があるので、詳しく記載させていただきましたので是非参考にしていただければと思います。
では、また!
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