今日は私が1棟目に出会うまでに出会った様々な不動産業者の中から「いい不動産業者だな」と思ったこと、「この業者さんはちょっと。。。」などと思ったことについてつらつらとお話していきたいと思います。
- 不動産投資を始めてみたいけど、不動産は怖い話をたくさん聞くのでちょっと躊躇っている。
- 不動産投資を始めて物件を探してみたが、いろいろな業者さんがいてどの人を信じたらよいかわからない。
- 漫画の「正直不動産」を読んで、もう怖くて身動きが取れない。
こんな人に読んでもらいたいと思っています。この記事を読めば、こんなメリットがあります。
- 悪い不動産業者に騙されなくなる
- よい不動産業者はどんな人かが分かるようになる
それでは早速始めていきたいと思います。
結論
私が思う不動産業者とは、自分の売っている物件のことをよくわかっている業者です。もちろん現地にはいったことがあるし、どんな人が買えるのか、どんなリスクがあるのか、を理解している人です。当たり前のことですが、これができていない業者の人が多い印象です。
またよくわかっていながら悪意を持って動いている人もいるので、要注意です。この辺のことを深堀していきたいと思います。
前提
久しぶりに私の属性を記述しておきます。私は年収約1200万円、自己資金4000万円をもって不動産投資を始めようとしています。おそらく一般的には高属性、と言われる部類になります。(いずれこの高属性も大したことがないという話も書きます)
この属性の人たちが注意すべきポイントを中心に書いていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願い致します。
不動産業者から見た「不動産投資家」と「不動産投資」
これが一番大切なことなので、詳細に書いていきます。
皆さんは不動産業者の利益、儲けとは何だと思いますか?大きく分けて下記3つです。
- 売買にかかわる仲介手数料
- 売却益
- 管理手数料
このうち売却益は不動産を仕入れて自社物件として投資家に販売するケースを指しており、ここでは除外します。また、管理手数料についても今回は売買についてのことを書きますので一回置いておきます。
今回は「仲介手数料」、この詳細を書いていきたいと思います。
仲介手数料は決まっており、売買価格の「3%+6万円(消費税含まず)を上限とする」ということになっております。これを売主および買主の両方からとることができます。今回は買主であるあなたと話す不動産業者を思い浮かべてください。
さて、不動産業者はあなたのどんなところを見ていると思いますか?人間性?収入?資産?どれも当たってはいますが、ずばり、、、
「あなたが今!いくら!銀行から借りられることができるか!?」
です。これすなわち、
「あなたが今!いくらの物件を買えるのか!?」
です。
シミュレーション「あなたが不動産業者だったら。」
たとえば、あなたが不動産業者として忙しく働いていて、たくさんの問い合わせを受けている、というシチュエーションを思い浮かべてください。そんな時にある初めてのお客様から、電話がかかってきます。
「すみません、健美家を見て電話をしたのですが、○○にある9800万円の物件について、です」
あなたはお客様候補であるこの人をどんなに忙しくてももちろん無碍に扱えません。丁寧に接客します。面談をして現地をみて、お客様からついに
「私この物件をローンで買います!!」
やりました!成約!ついに契約を取れました!!今日はおいしいビールが飲めるでしょう。早速ローンの話に移ります。するとお客様から、、
「私、今貯金が5万円で、仕事してないんです、銀行は9800万円フルローンで貸してくれますよね?」
「無理です」
。。。。。
契約はできず、あなたはやけ酒を飲むことになります。電話をもらってから、資料を作って、現地を一緒に見に行ったあの時間はもう帰ってきません。
だからこそ、不動産業者は最初にあなたの属性を確認するのです。
「今!いくら借りられるか?」これが大切なのです。
そして不動産業者はできる限り多くの「仲介手数料」を稼ぐことが大切になります。件数x平均金額を最大化するゲームです。できるだけ件数をたくさん、そして一件の契約金額をできるだけ大きく、決めることが「仲介手数料」を最大化することに直結するのです。
よって、売買の不動産業者は収益物件と不動産投資家をマッチングさせるのが仕事、ということになります。ここまではどんな業者さんにとっても同じことです。
避けたほうがいい業者① 今すぐに与信を絞り出すことしか考えていない
さて、これまであってきた業者の説明に入ります。私は1か月で20件のお客さんに会いました。まずは「今すぐに与信を絞り出すことしか考えていない業者」です。
とにかく手持ちの物件と不動産投資家の今の属性・資産だけを照らし合わせて、片っ端から売りはめていくスタイルです。まずはオリックスで与信を絞り出して、そのあと自己資産を使って三井住友トラスト&ファイナンスで借りさせて、自己資金を使い果たさせる。んでいっちょ上がりと。
この投資方法の問題は、個人のBSが真っ赤になること、そして物件の選択肢を狭めてしまうことです。
不動産投資は時間を味方につけて拡大していく投資手法です。買った物件から得られる家賃収入もためながら、良い物件が出てきたタイミングで適切に自己資金を入れながらゆっくり拡大していきたいところ。
急激に物件を買い入れると不動産からの収益が得られていない状態になってしまうため、与信が頭打ちになってしまい、ほしい物件が出てきたときに買うことができません。
避けたほうがいい業者② ダメ物件を忙しい人・勉強不足の人に売りはめる業者
これは投資家側にも問題があるのですが、収益も積算も出ない高額物件を平気な顔で売りつける業者がいます。そんな物件を買える人は誰でしょう?
収入がたくさんあって、忙しくて勉強の暇がない、医者や高所得サラリーマンです。
金融機関にとって大切なのは年間収入と金融資産です。それがあればその投資がいい投資だろうが悪い投資だろうが関係ありません。融資できてしまうのです。
不動産業者は毎日たくさんの物件が出てきてそれをいち早く買える人にマッチングさせる仕事です。高所得、高属性のあなたはクソ物件でも「買えてしまう」「お金が借りられてしまう」のです。そういった物件にマッチングさせられないように気をつけましょう。
避けたほうがいい業者③ 選択肢を与えない業者
3つ目のクソ業者は情報を狭めて、選択肢を与えない業者です。不動産投資初心者の人は気を付けたほうが一番気を付けたほうがいいタイプの業者です。
この業者は基本的に投資家を否定するところから始めます。「理想利回り」「想定年間収入」など不動産投資初心者が書籍やYoutubeで勉強してきた情報を否定します。
「そんな利回りの物件はありません」
「お客様の想定されている年間収入は達成できません」
そして、自分たちが持っている物件に誘導をしていくのです。不動産投資初心者は一生懸命勉強してきた自分は「世の中を知らなかった、恥ずかしい」と思いふむふむ、と聞いてしまいます。
何を隠そう、私がそうでした。。。そして不動産業者のいいなりになって、クソ物件の内見や検討に時間をつかってしまったのでした。
「そんな利回りの物件はありません」「お客様の想定されている年間収入は達成できません」には重要な言葉が抜けています。それは例えば「今は」「3年以内では」といった時間に関する言葉であったり、「この地域では」といった場所に関する言葉であったり、「指値抜きでは」といった金額に関する言葉です。
まとめ ~結局投資はどこまでいっても自己責任~
これが今日のまとめであり、結論です。私が書いたクソ業者3選は悪意を持って動いています。ただ、そういった業者から買ってしまう投資家もダメなのです。
- しっかり勉強して、行動していれば、ある業者から否定されても他の業者にたどり着けます
- 自分の投資に対する信念を持っていれば、忙しいことを理由に不動産業者の言いなりになることもありません。
- 自分のライフプラン、と投資プランを持っていれば、業者の言うとおりに買わなければならないという強迫観念もなくなるでしょう。
まずはしっかり勉強する、そして普通に売買できる不動産業者に出会えるまでたくさん問い合わせて、業者さんに会いに行く、それを繰り返すだけで必ず普通に売買してくれる人に会えます。
不動産業者はたくさんいます。その中の誰かから自分が良い、と思った物件を買えればいいのです。大切なのは自分の投資に責任を持って行動することです。
「いい投資家」「いい大家」になれるように、今日も勉強・行動をしていきましょう!では、また。
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